私の祖父の家出エピソードです。私が学生の頃、家族全員で家で夕食を食べていた時の事です。私は一人っ子の為、両親と祖父、祖母の5人で食事をしていた時、いつとお酒を飲まない祖母がお酒を飲んで酔っ払ってしまい、私の知らない事を家族に向けて話し始めました。内容は祖父がパチンコや競馬で多額の借金を作り返済をしているという事でした。私以外は全員知っていた様ですが、その時私は衝撃を受けました。その話を暴露された祖父は逆上して台所に行き包丁を手に取り振り回しはじめました。そこで私と父親が包丁を取り上げた時に、祖父は泣きながら走って玄関を飛び出して行きました。

あまりの事に皆呆気にとられて、しばらく沈默が続きました。その時の祖父の格好が、タンクトップに短パンとラフな格好だった事と財布なども持っていない為、すぐに帰ってくるだろうと特に心配する事なく待っていました。しかしその日は帰ってくる事なく、次の朝警察に捜索願いを出す事にしました。この時探偵には相談すらしませんでした。余りに情けない理由で、いい大人が家出をした事でキッカケや理由などを伝えたくないと祖母は言っていましたが、捜索願いを出してから2日で祖父が見つかったとの報告がきました。祖父は、全身ボロボロになり身体も薄汚れて近くの公園で発見されました。お金も待っていない為に3日間水だけで生活していたそうです。そんな生活をするほど、自宅には帰りたくないのかと思いましたが、孫に自分の借金の話をされたのがとても嫌だったと後日談で本人から聞きました。